ウェルター級12回戦
2010/5/2(日本時間) アメリカ、ネバダ州、ラスベガス、MGMグランドガーデンアリーナ
シェーン・モズリー(Shane Mosley)
vs.
フロイド・メイウェザー(Floyd Mayweather Jr)
フロイド・メイウェザーが3−0の判定勝ち
それぞれのジャッジの採点は、(119-109、119-109、118-110)
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シェーン・モズリーの持つ、WBAタイトルをかけて行われるはずだったこの試合、11時から始まったWOWOWエキサイトマッチの冒頭で、「ノンタイトル戦に変更になりました。」との解説がありました。
その手前の解説を聞き流していたので、理由が判らなかったのですが、前日計量の記事とかをみていませんでしたので、またメイウェザーがオーバーウェイトで。とかかな?と思ったのですが(笑)、それではなかったのですね。
試合開始。まずモズリーのジャブから。
2ラウンドに大きな見せ場が訪れました。
前回のマルケス戦では、本来のスピードや動きが感じられ始めたラウンドが遅かったメイウェザーでしたが、2ラウンド開始早々から、メイウェザーの上体の動きの速さが出てきました。
しかし、開始1分あたりに、モズリーの右がクリーンヒットし、メイウェザーがぐらつき、前のめりにしがみついて、ダウンをこらえました。
「メイウェザーに勝つには序盤が鍵。」と思っていましたが、もしかして自分の予想が当たるのか?!
と色々思う間もなく、1分15秒あたりに、メイウェザーの左フックの空振りに対して、モズリーの右がカウンターでクリーンヒット。
そこからの連打でメイウェザーぐらつきながらも、なんとかしがみついたりしながらこらえました。
「1〜4ラウンドにモズリーのKO/TKO勝ち」の自分の予想が当たる!!
と、確実に思いましたが、モズリーの見せ場は、ここで終了でした。
※ 危ない場面では常に前のめりになって、モズリーにしがみついていました。これは、仮に、うまくしがみつけなかったとしても、前のめりにグローブをついてダウンする形で、追撃のダメージから一旦逃れられる。という点で考えても、おとついの長谷川選手とは対極だったように思いました。
そこからがメイウェザーが普通の選手とは違う選手だった。というのと同時に、
初めて、
「本気で攻勢を掛けたメイウェザー」
「本気になったメイウェザー」
を観れた試合でした。
そして本気になると、やはり強いというのか、本気になっても負けない選手。ということを証明した試合でもあったと思います。
「攻撃は最大の防御」で、メイウェザーが本気に攻勢に出てきたら、モズリーの左のフックがカウンターになり、メイウェザーが沈むイメージが膨らみましたが、3ラウンドからのモズリーは、2ラウンド、見せ場を作ったモズリーとは、まるで別人のようでした。
3ラウンド開始早々から、メイウェザーは恐らく危機感を感じたのか、「攻撃は最大の防御」を武器に、攻勢に出ます。
2ラウンド、あれだけ優勢だったモズリーが、逆にメイウェザーにプレッシャー掛けられながら進む形になり、モズリーの歯車が完全に狂ってきて、メイウェザーペースになってきます。
モズリーは、何を出せば?どう仕掛ければ?わからないまま、メイウェザーの的確なパンチを時々浴びながら、ラウンドが進んで行きます。
4ラウンド以降、モズリーはメイウェザーに対して、どう攻めれば良いのか?効果的な攻撃のパターンが、私も考えながら観ていたものの、良い案がほとんど思い浮かびませんでした。
9ラウンド。
やや疲労の色が濃く、足の踏ん張りが悪く、パンチへの力の乗りも落ちてきているモズリーでしたが、(シャノン・テイラーから1ラウンドにダウンを奪った)モズリーの左ジャブ(顔面)〜左ジャブ(ボディ)〜右クロス(テンプル)に対して、L字のショルダーブロックしながら、右斜め後ろに上体を引いて交わした状態から、相手の右が空振りしたと同時に、右斜め後ろに引いた上体を戻すバネで、的確な右ストレートのカウンターを見せるメイウェザー。
もうこうなってくると、手の打ち様が無くなってきます。
「ワンツー打ったら、L字ブロックで右後ろに上体引いてから、こちらが右を打ち終わった時にメイウェザーが右ストレートを返してくるから、そこから、どういうパンチを返したら」
とか考えてたら、段々ややこしくなって来て、攻略の方法が訳わからなくなって来て、取り合えず一旦離れて。
手を出さなければ、メイウェザーが隙を突いて時々ジャブを当ててくるし。
手を出したとしても、うまく交わされて逆に、浅くとも1発もらう。
そして、攻略の糸口がわからないままラウンドは進み、試合が終わってしまう。
結果的に、モズリーもこれまでのメイウェザーの対戦相手選手のパターンになってしまいましたが、モズリーは、メイウェザーを始めて本気にさせた選手でもあったと思います。
そして、本気に攻撃モードになった時のメイウェザーを観れた試合でもありました。
やはり賢さ。という意味で、完全にメイウェザーに軍配が上がった試合でした。
メイウェザーは、リマッチした場合、初戦以上に必ず好結果を出すタイプの選手。と以前から思っていますので、仮にリマッチしたとしても、モズリーの勝ち目は、今回以上に薄いものになるように思います。
試合後のインタビューで、今回の勝利の事よりも、次回、パッキャオ戦と仮定して、血液検査、尿検査の話がやたら出てたところが、おかしかったです。(笑)
メイウェザーのインタビューを聞きながらの、ジョー小泉さんの翻訳の上での解説では、
「パッキャオが俺様と試合をしたいというのなら受けてやる。」(メイウェザー)
「パッキャオが血液検査、尿検査を受けなくても試合をやるのか?」(インタビュアー)
「ならば、試合はやらない。」(メイウェザー)
要するにお互いにクリーンな状態と前もって完全に証明された上で、試合をやりたい。とメイウェザーが言っている訳で、逆に言えば、それだけ紙一重、もしくは危険な相手。と認識しているから、このような要求を出しているわけで、そう考えるとパッキャオは、この要求は、地球上の全てのボクシングファンのためにも、今回こそは素直に飲むべきだと強く思います。
何もやましい事がなければ、拒む理由も無いし、堂々と受ければ良い訳ですから。
今回の試合の前に、モズリーが左上腕に入れた刺青に対して、メイウェザーが、「この年になって、それも試合前になって、突然刺青を入れて、奴はこの試合に対して明らかに動揺している。ナーバスになっている証拠だ。」と、すかさず槍入れたようですが。(笑)
メイウェザーのパッキャオに対する、血液検査・尿検査の要求も、確実に上記のメイウェザーがモズリーに対しての指摘と同様の事が言えている。と思います。
それと、この試合のモズリーのコンディションですが、2ラウンドには見せ場を作りはしたものの、前回のキビキビしたモズリーとは全然違っていたように思いました。
試合後のインタビューで、モズリー自身も「硬くなっていた。」語っていましたが、明らかに緊張でカチカチだったように思いました。
モズリーは、ファイタータイプは得意ですが、自分よりスピードのある選手は苦手。という風に思っていましたが、やはり今回も例外ではありませんでした。そして、やはり、アンドレ・ベルトと対戦した場合でも、分が悪いように、改めて思いました。
メイウェザーは次回、パッキャオが本筋として、モズリーは今後どうするんでしょうか。
今年で39歳になるシェーン・モズリーですが、まさかここで引退はしないと思います。
この後、試合をするとしたら、カルロス・キンタナ、アルフレド・アングロ、カーミット・シントロン、あたりとの対戦がありそうな気がします。
また、この3選手との対戦には、いずれもモズリーが勝つような気がします。
試合を観ながらの採点をしてみました。
なお、表の左右のmrという列は、マイルールの略です。非常に際どいラウンドの場合、9.5点及び、10:10もありにした自己採点ルールでの採点の場合です。(笑)
| mr |
モズリー |
ROUND |
メイウェザー |
mr |
コメント |
| 10 |
10 |
1R |
9 |
9.5 |
1分あたりメイウェザーの右にモズリーの左が浅くカウンター。そのあと、メイウェザーのカウンターも。1分半あたりモズリーが前のめりにグローブを着いたが、スリップ。先手先手でジャブを出していたモズリーのラウンド。
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| 10 |
10 |
2R |
9 |
9 |
メイウェザーの上体の動きの速さが出てきたが、開始約1分、モズリーの右がクリーンヒット。メイウェザーしがみついてこらえる。残り1分45秒のメイウェザーの左フックの空振りにモズリーの右フックがカウンターでクリーンヒットし、そこからのコンビネーションでメイウェザーかなり効いている様子を見せた。メイウェザーが危機を感じてか、後半これまで観たことの無い捨て身の反撃を見せた。
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| 9 |
9 |
3R |
10 |
10 |
メイウェザーの攻勢点。メイウェザー珍しく序盤から攻勢強めてきた。
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| 9 |
9 |
4R |
10 |
10 |
メイウェザーの手数、的確性。
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| 9 |
9 |
5R |
10 |
10 |
開始45秒、メイウェザーの右の打ち下ろしに、モズリーしがみついてこらえる。メイウェザー優勢のラウンド。
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| 9 |
9 |
6R |
10 |
10 |
メイウェザー優勢。特に前半、モズリー全然手が出なかった。
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| 9 |
9 |
7R |
10 |
10 |
残り1分、メイウェザーの右でモズリーのけぞる。
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| 9 |
9 |
8R |
10 |
10 |
メイウェザーの的確性。
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| 9 |
9 |
9R |
10 |
10 |
メイウェザーの的確性。2発まともなクリーンヒットがあった。モズリー鈍ってきた。
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| 9 |
9 |
10R |
10 |
10 |
完全にメイウェザー優勢。モズリー足の踏ん張りが利かず、パンチが流れるような打ち方になってきた。ギブアップもありそうな気配。
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| 9 |
9 |
11R |
10 |
10 |
メイウェザー優勢のラウンド。このあとモズリーが奇跡を起こしそうな気配も全く感じない。
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| 9 |
9 |
12R |
10 |
10 |
モズリー攻勢を掛けていたが、的確性の面で、やはりメイウェザーのラウンド。
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| 110 |
110 |
TOTAL |
118 |
118.5 |
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なお、ジョー小泉さん、浜田剛史さん、ともに、119-110でメイウェザー。
モズリーにつけたラウンドは、両者ともに2ラウンドのみでした。